■第九回 佐藤(仮)さん(家事手伝い)[後編]

三船「 えーと。もしもし
佐藤「 はい
三船「 はじめましてー、三船です
佐藤「 はいはじめまして、佐藤ですー
三船「 なんかしらじらしいですね
佐藤「 はい
三船「 えーと
佐藤「
三船「 えー…好きな食べ物は?
佐藤「 早いなあ。それ、早いです
三船「 いや、早速困ってしまって
佐藤「 あはははは
三船「 すみません
佐藤「 いえいえ。えっと、肉より魚が好きですねー
三船「
佐藤「 はい。カレイとか
三船「 あーいいですねえ。煮付けとか?
佐藤「 うんうん。カラアゲとか
三船「 はいはいはい。美味しいですよね、僕も好きです。まあ肉でも魚でもなんでも好きなんですが
佐藤「 あははは。私はやっぱり魚ですねえ
三船「 御出身が海の方とか?
佐藤「 あ。そうなんですよ。福岡で
三船「 なるほど〜。自分で釣ったりとかも?
佐藤「 私は見てるだけなんですけど、父がね、釣り好きで、釣った魚を家で捌いてました。唐泊ってわかります?
三船「 ん。すみません、ちょっとわかんないですが…
佐藤「 漁港があって、その近くなんですよ。カレイとか、シロギスなんかもよく釣れましたよ
三船「 あー。いいな。久しぶりに釣りに行きたくなってきました
佐藤「 三船さんも釣りやるんですね
三船「 ええ
佐藤「 海?
三船「 あ、いや…ブラックバスを
佐藤「 ああ。それは…食べないですよね?
三船「 食べません
佐藤「 ですよね。でも食べる魚を釣るのは楽しいですよ
三船「 うん。以前、一度ですね、釣ってその場でフライにして食べようと思って
佐藤「 あ。それは
三船「 そうそう。ワカサギの穴釣りにね
佐藤「 おお〜。釣れましたか?
三船「 いや、現地に到着する前に、雪の深さに身動きとれなくなって途中で引き返しました
佐藤「 ああ…
三船「 もう少しで遭難するところでした
佐藤「 無事に帰ってこれました?
三船「 ええ。でもそれきりワカサギ釣りには行ってません
佐藤「 そうなんですか…三船さん海は行かないんですか?
三船「 あまり行ったことないですねえ。あ、そっか佐藤さんは海
佐藤「 私、というか父ですね。うん。海ばかりです。早起きしては釣り、夕方から出かけたと思ったらまた釣り…って感じで
三船「 あーいいなあ。ちょっとうらやましいです
佐藤「 山の釣りと海の釣りってどう違うんですか?
三船「 いやあ…僕もバスの初心者なだけですから。詳しくはわからないなあ…
佐藤「 そうですか…
三船「 じゃ次はお父さんに繋いでもらうってのはどうでしょう。釣り談義で
佐藤「 あ、そうか、そういう企画だったんですよね
三船「 そうそう。いや、話しているうちにいつも忘れてしまうんですけどね
佐藤「 いいですよ、今いると思うからかわりましょうか?
三船「 ば。いきなりですか。や、じゃ、お願いします
佐藤「 ちょっと待って下さいね
三船「 はい
(*しばらく間)
佐藤「 もしもし
三船「 あ、はい
佐藤「 すみません、いないみたいです
三船「 ああ、そうなんだ。じゃ改めてまたかけなおしますね。いつなら大丈夫そうですか?
佐藤「 あ、今ですね、普通は大丈夫な時間帯なんですけど
三船「 はい
佐藤「 …釣りに行っちゃったみたいで
三船「 はははは
佐藤「 あはははは。すみません。大丈夫な時に連絡しますね
三船「 あ、じゃお願いします。今日はありがとうございました
佐藤「 ありがとうございましたー
収録・2005年4月

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