今回の企画は多分にタイムトライアルの要素も含んでいる。

　なんせ1日で29駅、1時間に3ケ所ずつまわることが出来ても10時間近くはかかってしまうわけだ。無駄にできる時間は、無い。

　『午前9時30分、新宿アルタ前集合』で時間厳守、遅れたものは、おれ・三船(MJ)にグーで殴られるという厳しいペナルティーが用意された。

　新宿で待っていたのはごはん皇帝とマタリロ=マタコラン。

　でも元気に「遅刻してゴメンネ！」と謝ったら2人ともこころよく許してくれたヨ！やったネ！

←気を取り直して記念撮影

　のっけから不安な滑り出しではあるが、ともかくこの3人（左から三船、マタコラン、ごはん皇帝）が一周34.5kmの巨大回転寿司に挑む。

　新宿はさすがに飲食店が豊富。朝から営業している寿司屋もたくさんあって店さがしには全く困らなかった。集合場所から徒歩5分、先日からアタリをつけていた『大江戸』に入店し、とりあえず茶をすする。

　しかしなんだか落ち着かない。

　もたもたしていたらシジミ汁をサービスで出されてしまい、余計に気まずくなってしまった。ひとり1皿しか食べないのに、申し訳ない…。

　チェックシートを見ると、全員味噌汁のことしか書いてない。

　10時30分には代々木に到着した。ここも、事前に確認済みであった駅前スグの寿司屋に直行。しかし…営業は11時30分からだと！

　3人で駆けずりまわって他の店を探すも、近所には見あたらない…かといって、先は長い今回の企画、まだ二駅目のここ・代々木で1時間も待つという程の余裕は、もちろんない…。

　泣きながら『サンクス』で買った手巻寿司を食べた。手が震えていたためか海苔がうまく巻けなかった。

「原宿に寿司、あったかねえ・・・？」
「表参道に1軒あるのは知ってるけど。でも少し遠いな」

　などと話しながら改札を出ると、あった、ありました。道を隔ててすぐ目の前、コムサの3階、『柿家鮓』。味はぱっとしないが見晴しはよく、明治神宮の森を見渡しながら1皿食べる。

　そして即さよなら。だんだん慣れてきた。

　JR南口から徒歩スグの『台所家』。そろそろお昼時なので混雑しそうな店は避け（失礼）、わりと閑散としたこの店に入る。

　味は…ウウウ。

　マタの食べたトロサーモンは悪くもなかったみたいだが、おれはチェックシートでもノーコメント。皇帝もちょいと珍しい『フカヒレ』にアタックし、撃沈。桜並木がきれいだったことが救いか。

　恵比寿はあまりなじみのない土地。土地カンの無い3人、駅をおりて手分けして走る。しかしさんざん走り回って探しても寿司屋を発見できず、ぐったりして駅に戻ってくるとなんと駅前すぐ裏手側に回転寿司『江戸一』を発見。駅を出て右か左かでエライ違いだ。

　店はきれい。味よし。職人さんも威勢がいい。メモに残るおれの『おっさん。』、皇帝の『おやじ よし！また来るぞ！』は寿司職人に対する好感度の高さをあらわしています。

　さすがにお昼時、アテにしていた有名店の『海鮮三崎港』は混んでいて断念。歩き回ってさがすも次の店は見あたらず、時間の浪費もこわいので駅ビル『ヒルトップガーデン』の地下『目黒生鮮市場』で5カン1パックの寿司を買い、外で食べることに。

　パック寿司あなどるなかれ、意外に味はよかった。しかし駅近辺に腰を下ろせる場所がなく…。強風にあおられながら仕方なく路上で食べた。

　三船おすすめ。いや行ったことはないんだが、用事があってこの近辺を通る度に、気になっていた店だ。

　それが駅ガード下の立ち食い寿司『都々囲』。『立ち食い』の『寿司』ってのが、なんだか粋じゃないですか！

　…しかし食ってみると、なんだかシャリがべしょべしょで、正直言ってあまりうまくない。さらにマタと皇帝は強烈な量のワサビに閉口していた。おやじさんも、なんかこわかった…。