2002.04.01

第2章/すっごくすごく寿司なことただ伝えたいだけなのに
■大崎〜東京■

●もたれつつある 胃

 ここまで7駅、7つの寿司。

 食べている量としてはそれほどでもないはずなんだが、どうにも3人、胃が重く感じられてきた。

 先はまだまだ長い。ひとまず休憩、ということで五反田の立食寿司を出てコンビニに立ち寄り、お茶を購入。一服して次の駅〜大崎〜に向かうことにした。あと22駅。

8/29駅め・大崎[12:40]
●イデの寿司・ヒロシの寿司

 先ずは東口方面にねらいを定めて向かってみたが、全くのハズレ。時間もないので、ダメモトで『イデファイル』を開いてみる。「大崎…あ。載ってるよ」「ほんとにィ?」都内の回転寿司店をピックアップして掲載しているイデファイル。イデがインターネットでこつこつ調査をおこない、それをまとめたものだという時点でなんだかマユツバだ。(*「イデ」という僕らの友人はパソコンなど持っていない)

「イデがインターネット・・・」「信じていいのかぁ?」

 信じてみてよかった。

 イデファイルにしたがって駅の反対側にぐるりとまわってみると、すぐに見つかったのが『大崎日本海』。イデ株急上昇だ。

 しかも…うまい。

 メモを見ての通り、3人共に『うまい』と書き残している。職人もお運びも元気、店内も広くてきれい。名店といっていいだろう。

 皇帝は大きく一文字『旬』と書かれた看板が気に入った様だ。

9/29駅め・品川[12:55]
●うずまく寿司

 改札を出ないで寿司を食える。店内混み合っていたが、少々待ったところでそれがどうした!

 で、チェーン店『うず潮』

 しかし味は…なんだか物足りない。おれもマタも、どうも曖昧な感想しか残せなかった。皇帝にいたっては全く味について語っていない。「おやじ-いかつい」とか。

10/29駅め・田町[13:25]
●路傍の石のように

 チェックシートを見ての通りだ。

 マタコラン『みつからん』。かなり歩き回ってさがしまわり、本屋に飛び込んで情報を集めようとするも結局見つからず。仕方がない、『京樽』で買ったいなりずしを食う。

 開発地区のフェンスのくぼみに潜んで食べた。

 通行人にたいへんに嫌な顔をされた。

11/29駅め・浜松町[13:55]
●さらにうずまく寿司

「浜松町、まずどっち方面に歩いたらええかな・・・」
「知らないしねぇ、このあたりの寿司屋」

 てなことを話しながら改札を出ると、なんと目の前に『うず潮』。品川でも食べた店だが、問題なし!しかも、席も空いている!さっそく狭い店内に飛び込み、寿司に手を伸ばす。

 ただ、味の方はネタによってかなり差があったようだ…。

12/29駅め・新橋[13:50]
●寿司はどっちに出ている

 10ケ所以上の寿司屋を巡り、どうやらおれたちの寿司に対する嗅覚は研ぎすまされてきた様だ。序盤では、全く寿司屋のない方向をさがしまわってずいぶん無駄足をふんでしまったもんだが、ここまで来ると「とりあえずコッチに行ってみよう」と足を踏み出した方向にかならず寿司屋がある。

 新橋。そしてここでも。

 駅前に出て、すぐに回転寿司『一番』を発見。

 店内は暗く、ひびきわたる演歌、日本語の苦手な店員、そして、残念ながら決して美味しくはない寿司。

 しかしおれたちのハートをわしづかみにしたのはそのどれでもなく、店を出る時にはじめて気がついた店頭ショーケース。寿司サンプル、ビール等とならんで春の陽射しに照らされた『吊り輪をするドナルド』だった…。

13/29駅め・有楽町[14:05]
●さらにさらにうずまく寿司

 新橋で寿司を食ってから15分後には有楽町で寿司。一駅15分というのはすこぶる良いペースだ。…しかし。

 おれのメモ『またうず潮…どこに行ってもうず潮はうず潮』。特別、まずいわけでもないんだが、品川-浜松町-有楽町とこれだけ『うず潮』が続いてしまうとどうにも嬉しくない

 皇帝もコメントに困っている様子がうかがえる。なんだ『SUSHI BARだった』ってのは。

14/29駅め・東京[14:45]
●東京エビストーリー

 新宿からスタートして山手線を半周。ここまではなかなかいいペース。ただし胃はもたれ気味。

 その胃をかかえて東京駅名店街『十人十魚』へ。

 お昼のピークは過ぎたものの店内はにぎやか。少し待たされて、座ったのは座ったのは回転コンベアに接したテーブル席。快適。明るくきれいな店内で、おれと皇帝は好印象。マタコランの食べた玉子はパッとしなかったようだけど。アタリハズレあるのは仕方あるまい。


NEXT SUSHI!!
●第3章 さりげなく寿司ですと言えたならどんなに…
■神田〜西日暮里■